有機ELディスプレイと液晶

超薄型(厚さ、外形寸法)

有機ELディスプレイは、バックライトがなく、有機分子膜を電極で挟んだだけという単純な構造なので、ディスプレイそのものをとても薄くできます。また、薄いので曲げたり丸めたりといった形状のフレキシビリティも併せ持っています。
壁掛けテレビの可能性を一番秘めているのが有機ELディスプレイといえるでしょう。

有機ELテレビ横
10月に発表されたSonyの有機ELディスプレイテレビは、もっとも薄い部分は10mmと驚異的な薄さです。


高コントラスト

コントラストを高めるには、「黒」の表現が問題になります。

有機ELディスプレイは、ブラウン管やプラズマと同じく自らが光る「自発光ディスプレイ」です。自発光ディスプレイでは、黒を表現したければその画素を発光させなければ良いだけです。このため、黒は完全な黒となってコントラストは大幅に向上します。

一方、液晶ディスプレイは、自らは光を発しません。液晶の分子の向きの変化で、常時点灯しているバックライトの光の透過量を調節しながら画像を表現しています。
このような仕組みなので液晶ディスプレイは、バックライトの光を完全にシャットアウトすることは出来ず、光が漏れて黒が白く浮いたような黒になってしまいます。このため、液晶ディスプレイのコントラストは低いと言われています。

有機ELテレビ
例えば、10月に発表されたSonyの有機ELディスプレイテレビのコントラスト比は100万対1ですが、液晶テレビのBRAVIA のコントラスト比は1500対1となっています。


高視野角

有機ELテレビの視野角
有機ELディスプレイは自発光ディスプレイなので、液晶と違い視野角は完全に180度になります。

液晶ディスプレイは見る方向(角度)によって色調が変わって見えます。現在の液晶テレビでは改良が進んでいて、160~170度あります。


動画特性(応答スピード)

有機ELは、電圧をかけた瞬間に発光し、電流を変化させれば発光輝度もそれに応じて高速に変化します。このように、有機層から出る光のオン・オフを瞬時にコントロールできるので応答性能に優れ、スポーツなどの動きの早い映像も滑らかに表現することができます。

有機ELテレビの応答速度

一方液晶ディスプレイは、電圧をかけてからの分子の向きの変化までに時間がかかるので、動きの速い動画などで映像のブレが生じます。


低消費電力

有機ELディスプレイは、自発光構造なのでバックライトなどの光源が不要です。また低い電圧で駆動できるので、消費電力を低く抑えることが可能です。ただし、技術的な課題として発光効率を高めることがあげられています。

液晶ディスプレイは、発光するためにバックライトが必要なので、構造的に有機ELよりも消費電力が高くなります。しかし、現在は未だ有機ELの発光効率が悪いので、互角の状況です。